なぜ腰痛は起こるの?
腰痛は、日本人が訴える痛みの中でもっとも多い症状です。
最近では小学生でも腰痛を訴えることがあります。
ある日突然、腰に激痛が走ったり
重いものを持ち上げた際グキッとなったり
寝起きの動作で痛くて起き上がれなかったり…
なぜこうした症状が起こるのでしょうか?
腰痛の85%は、しびれや麻痺、重い基礎疾患などなく
画像検査をしてもどこが痛みの原因かわからない
いわゆる腰痛症と呼ばれるものになります。
この腰痛症は、長時間中腰や猫背などの姿勢を続けて
腰や背中の筋肉が緊張し続けた時や
運動不足で腰を支える筋肉が弱っている時などに起こります。
寒さで筋肉が硬直する冬も、神経が刺激されて痛みが起こりやすくなります。
元々、人間の体は腰痛が起きやすい作りと動きをしています。
腰は体の曲げ伸ばしなど大きな動作を担っている場所です。
しなやかに動けるよう、構造的には弱くできており
その分、故障が起こりやすくなってしまいます。
腰痛の大きな原因のひとつが「姿勢の悪さ」です。
特に、座っている時は姿勢が崩れやすく、長時間座ることで腰への衝撃も大きくなります。立っている時よりも座っている時の方が、1.4倍も腰に負担がかかるというデータもあり注意が必要です。
動かずに同じ姿勢でいると、筋肉がこり、関節の動きが悪くなります。
正しい姿勢がとりにくくなり、それが続くとさらに腰痛が悪化します。
痛みがあるからといって安静にするのではなく、逆に動くことで
筋肉や関節がゆるまり、正しい姿勢を取りやすくなります。
そして、実をいうとストレスも腰痛の大きな原因と考えられています。
職場や家庭内でのトラブルなど、何らかの精神的ストレスがかかると
自律神経のうち緊張状態を作り出す交感神経の働きが高まります。
すると無意識に筋肉が緊張し、腰への負担を高めます。
これは肩こりのメカニズムと同じです。
精神的に疲れると肩がこることがありますが、腰も同じようにこるのです。
ストレスは精神的なものばかりでなく、物理的・環境的なものもあります。
寒い冬になると、体が縮こまり、固まりやすくなるためコリに繋がります。
また、パソコンやスマホの画面を長時間に見ることが多い昨今ですが
画面から発する光が無意識のうちにストレスになり、体の緊張に繋がっていることも多々あるのです。
腰痛のつらさは日常生活に大きな影響を与えます。
姿勢やストレスなど、思い当たるものがありましたら
見直し、腰痛を改善していきましょう。