タンパク質と肌のハリツヤ①
美を探求する女性はもちろん、男性も肌を良い状態に保つことは重要です。
今回は肌のハリツヤについて、まずは土台の話題です。
皮膚のハリや弾力は、皮膚の一番外側の表皮の下にある、真皮のクオリティにかかっています。
真皮層には網目状に張りめぐらされたコラーゲンがあり
その網目部分をしっかり繋ぎ止めているのが、ゴムのように伸び縮みするエラスチン。
コラーゲンはフェンス、エラスチンはクリップのイメージで、どちらの材料もタンパク質です。
そのコラーゲンの網目の中に、糖質でできたヒアルロン酸が存在していて
コラーゲン内の空間を維持しています。
赤ちゃんの皮膚がぷくぷくしているのは、このヒアルロン酸がたくさんあるためです。
さらに表皮の一番外側の角層にはセラミドという細胞間脂質が満たされており
肌から水分が失われるのを防いでいる仕組みです。
肌のケアにコラーゲンという単語はついてまわりますが
実は、コラーゲン量のピークは意外なことに35〜36歳。
60代のコラーゲン量は20代の頃とほとんど変わりません。
ピークとの差は10%程度です。
それでも20歳頃の肌のハリはなぜ失われてしまうのでしょうか?
その理由はコラーゲンの量ではなく質にあります。
実は、一度合成されたコラーゲンはなかなか壊れません。
寿命はなんと約20年。古いコラーゲン同士が硬く結合し、弾力性を失い
硬いコラーゲンは分解しにくいため古いまま居座り、肌はだんだんハリを失っていきます。
若年層と壮年以降のコラーゲンを比べてみると、壮年以降は柔らかく新しいコラーゲンの割合がぐっと低くなっています。
それならば、コラーゲンの代謝回転をアップさせて古いコラーゲンを残さなければよいのではないか?
ここで冒頭に戻り、動物性タンパク質をバランスよく組み合わせて食べ、低脂質食を心がける。
目的は肌の若さの維持ではなく、コラーゲンの代謝回転を上げることにフォーカスしてみましょう。